チャレンジ×女性活躍を応援する対談が実現!!
細見:本日はプロゴルファーの金田さんにお越しいただきました。
ツアー中でお忙しいところ、ファミリーマートのためにお時間をいただき本当にありがとうございます。
先日、レディースゴルフトーナメントでご一緒させていただきました。その際に、金田さんのプロとしての姿勢に感銘を受けまして、現在就職活動をしている若い方々に向けて、元気づけられるメッセージを一緒に発信していただきたいという想いより、こういった機会を設定させていただきました。
ファミリーマートは、未来に渡って挑戦し続ける会社でありたいという想いを大切にしています。そしてその挑戦を通じて、お店に来てくださる方々が少しでも元気になれる「応援団のような存在である会社」を目指しています。そんな想いも、就職活動中の学生のみなさんに伝わるといいです。
加えて弊社商品本部長島田の視点からも応援メッセージをお伝えしたいと、今回お集まりいただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
金田さんとの出会い
細見:先日の金田さんとご一緒したレディースゴルフトーナメントでは、プロアマ戦としてプロとアマチュアのゴルファーが一緒に戦います。
一日40組くらいがエントリーし、プロ1人とアマチュア3人の組み合わせでトーナメントを進めるのですが、私たちアマチュアがスタートする時間になっても金田プロはコースに出てこないんですね(笑)。
細見:それはなぜかというと、開始間近までずっとパターの練習を繰り返し行っているから。どのプロよりも早く練習場に行って、どのプロよりもギリギリまで練習をしている。本当にすごいな、努力を惜しまない人なんだなと感銘を受けましたよ。
細見:プレー中、私たちアマチュア3人でゴルフ場をあっち行ったりこっち行ったりするのですが、それをプロが細かく指導してくれるのではなく、思い切ってやれるように気持ちを元気づけてもらいました。
18ホールが終わるころには、ブンブン振り回すアマチュアとしては非常に珍しいアマチュアになれていたと(笑)。そして金田さんには「誰かを元気づけるパワー」があるなと思い、私たち3人とも、金田さんの心底ファンになっていましたね。
コンビニエンスウェアへの挑戦
細見:本日のテーマの一つは「チャレンジ」。コンビニエンスストアでは従来ファッション製品は売れないという固定観念があったんです。
その中で現在ファミリーマートでは、コンビニエンスウェアとして、靴下を代表とするファッション製品が非常に売上を伸ばしています。
当初、固定観念を打破するという「チャレンジ」に対して、我々だけでは太刀打ちできないだろうと考え、落合宏理さんというパリコレでも作品を発表している有名デザイナーの助けを借りて展開していったという歴史があるんです。それが今では靴下にはじまり、いろいろなアイテムに広がっているわけです。
金田さんは何かファミリーマートのコンビニエンスウェアで使っていただいているものはありますか?
金田:もちろんあります。
私はゴルフウェアでスカートを履くのですが、中にスパッツも履いているんですね。でもスパッツを忘れてしまう時があるんです。
そんな時にボクサーパンツを購入して使っているのですが、通気性が良くて、とても履き心地がいいんです。普通のスパッツだと夏は蒸れるので、ボクサーパンツを愛用しています。
細見:ゴルフのスタート時間ってとても朝早いですよね。だから、出発時間も早朝で。
金田:そうなんです。私は朝の4時ごろにホテルを出るので、その時間では洋服屋さんはどこも開いていません。そういう面でもコンビニエンスストアで買えるウェアにすごくサポートしてもらっています。
あとはゴルフをしていると、予報になかったような急な雨に見舞われることがあるんです。そうすると靴下がびしょびしょになってしまうので、帰りにファミリーマートさんに寄って靴下を買うことも。デザインも色も豊富で、使い捨てじゃない。普段も履いているので、何枚買ってももったいないことにならない。これもありがたいです。お値段も買いやすいですしね。
細見:実はちょっと値段について、最初僕がそろばん間違えちゃったんですけど・・・。
細見:それも成功の要因になっているのかな。
島田さんもコンビニ業界ではファッションが売れないと言われている中で、こういったファッションに寄ったものを売ることに、最初はかなり苦労があったんじゃないですか。
島田:そうですね。コンビニエンスストアのアパレルアイテムというと、黒と白とグレーしか売れないような状況で。最初デザイナーの落合さんとお会いした時も、色があるものはなかなか売れないというお話をさせてもらっていたんです。
しかし、コロナ禍の時期でみなさんが、ファッションブランドなどの店舗にお買い物へ行けない中でコンビニエンスウェアが立ち上がりました。
その時に落合さんが「このコロナの鬱々とした気分の中、お客さまの気分を盛り上げたい」と言って、カラーをたくさん展開してくださいました。そうするとお客さまからも、ファミリーマートの店内に入った瞬間に、サッといい気分になったというメールをたくさんいただいて。
緊急需要で買って、すぐ捨てて、というものではなくて、ずっと使っていただけるデザインと履き心地を目指して作っていますので、今日のお話はとても嬉しいです。
金田さんとゴルフの関係とは・・・
細見:金田さんのゴルフ人生についても少し教えていただきたいのですが、いつぐらいからゴルフを始められているんですか。
金田:私は3歳からです。物心ついた時にはゴルフを始めていたので、気づいたらやっていました。
細見:8歳で世界ジュニア優勝をされたんですよね。プロになられたのは何歳で?
細見:そこから15年くらいプロ生活をしているんですね。
プロで15年続けているって、すごいじゃないですか。長く続けられる秘訣は何ですか。
金田:そうですね、やっぱり私はゴルフしかできることがないと今も思っています。選択肢はゴルフしかなくて、最初のうちはそれだけでやっていたのですが、アマチュアやジュニアのころになると目標が出てくる。
その目標が達成できなくて、私にはずっと満足する瞬間がない。満足する瞬間まで、納得できる瞬間まで続けたいという気持ちが常にあります。
細見:その気持ちがあっても、体を使うスポーツじゃないですか。健康の維持、体力の維持で気をつけていることはありますか。
金田:ありますね。若いころはそんなに感じませんでしたが、ここ3~4年で体力も落ちてきたり、痛いところもでてきたり。食事や睡眠などの面でも気をつけるようにして、心身や自分の生活面などいろいろなことと向き合っています。
チャレンジの裏側にある多くのサポート
細見:ご両親のサポートはもちろんあるのでしょうけれども、他にも助けになっている方々がたくさんいらっしゃるんでしょうね。
金田:もちろん両親もそうですし、ずっとついてきてくれているマネージャーさんやクラブを調整してくれるスタッフさんだったりとか、いろいろな方がサポートしてくれています。
気持ちの面でも私が落ち込んでいたら、あまり話しかけられたくない私のことを理解してくれて、そういう対応を......(笑)
ちょっとしたことに気づいていろいろ対応してくれたり、ファンのみなさんも一生懸命応援していただいて。いい時も、悪い時も。私がちょっとふてくされた顔をしていても、それが金田久美子だと言って応援してくれるので、本当に周りのサポートに救われていますね。
細見:島田さんもこの業界では初めての女性商品本部長ということで、非常にプレッシャーも多いし、これまでご苦労も多かったと思いますが、周囲からのサポートはどんなことがありましたか。
島田:私にとっても、周りのサポートに救われてきました。すごく悩んだ時も優しくご指導してくださる先輩方がたくさんいらっしゃって。
私の入社当時は、店舗勤務の期間が短く、更に女性社員はどちらかというとサポートとしてすぐ本社に異動するというような考え方でした。そのため店舗経験は3ヶ月くらいで、仕事の全体を理解する前に本社に来てしまって。
そのことをずっと仕事をしながら悩んでいました。そこで思い切って会社に対して「1年間店舗勤務をさせてください。お店のことをわからないままではダメです」とお願いしたところ、本社から店舗勤務に異動させてもらえました。
1年間店舗での仕事をして、わからなかったところをもう一度学び直してから本社に戻ってくる、そんな経験ができました。ファミリーマートのそういう環境がすごくありがたかったです。
悩んでいる時に会社の仕組みや制度があったわけではないのに、先輩方や同期がサポートしてくれました。そのお陰で今の私があると思います。
細見:今までで思い出に残っているチャレンジはありますか?
島田:やっぱり商品本部に来た時、最初に自分で開発をしようと思ったのが焼き菓子の分野。スコーンとかマフィンですね。
その頃ちょうど海外発のコーヒーチェーンが日本に出店したばかりだったのですが、ちょっとお値段も高い。マフィンなど焼き菓子も高いなと。
それではなかなか買えないと、20代だった当時は思っていて。同世代のみなさんも同じことを思っているかもと考えて、これらの分野をファミリーマートでシリーズとして出すという挑戦をしました。しかし初めてのことだったので、考えている通りにはいかないことも多く。そこは、焼き菓子メーカーの方々がしっかりサポートをしてくださいました。
チャレンジを支えてくださる方々がたくさんいらっしゃったので、そのおかげで大きなチャレンジに臨めたと思っています。一番最初の大きなチャレンジが、この焼き菓子シリーズを商品として生み出すことだったなと思います。
島田:その結果、すごく売れました。営業のみなさんや加盟店のみなさんにもめちゃくちゃ褒められましたね。とても嬉しかったです。
金田:かっこいいですね。女性の方がこんなに活躍して。
細見:そうやってお二人とも、固定観念を打破したりとか、プロとしてやっていくにあたって、日々ストレスが溜まったり、悩んだりすると思うのですが、そういう時にどんな感じでストレス発散をされているのでしょうか。
金田:私はショッピングとか、ワンちゃんと遊んだりとか、そういうことがやっぱりリフレッシュになります。
金田:はい、犬派です(笑)
休みの日にはゴルフのことを考えないようにしても、やっぱりすごく考えちゃうんですよね。眠れなかったりとか。
ショッピングをしたり、ゴルフの話を知らない地元の友だちに会って話したり。ゴルフに全然関係ないことをして、気持ちを切り替えて、またツアーに行くんです。
細見:で、その趣味を活かして、ファミリーマートには特別な日があるんですね。それは2月22日、にゃあにゃあにゃあ。
島田:にゃあにゃあにゃあの日がこれまでもずっとありまして。それが、ファミリーニャートに。
島田:はい。猫グッズを販売させていただいたり、ファミリーマートビジョンというサイネージで猫の画像を紹介したり。
細見:猫をモチーフにしたパンケーキを作ったり。お店を猫がジャックするんです。
細見:そうすると、今度は犬派からお叱りを受けるそうです。
島田:11月1日にワンワンワンをやらせていただきます。
困難を乗り越えチャレンジし続ける理由
細見:金田さんはツアープロを15年という長きに渡って続けているのは、やっぱりすごい。続けることもある意味チャレンジだと思うんですけれども、どういったお気持ちでそこに向き合っているのか教えていただけませんか。
金田:常にあるのは、逃げ癖をつけない、休まないということ。それをベースにやっているんですけど、何十年もゴルフをやっていたら、ゴルフ場に着くと涙が止まらなくて嘔吐しちゃうことが続いたりする時期もあるんですよ。
でもそこで逃げたらダメだと言い聞かせています。そこで一回逃げると楽な道を覚えてしまうんじゃないかと。私はどんな状況でも絶対に試合をしていましたし、練習もしていました。それは、小さいころからどんな時でもゴルフをやらされたからです。小さいころは練習はやらされていたという感覚でした。
どんな状況でも、まず学校に行く前に素振りや軽い筋トレをさせられるんですね。それで学校から帰ってきたら遊びにも行けずに、すぐ練習場に連れて行かれるんです。どれだけお腹が痛くても、どれだけ熱が出ていても。父から「今日これが試合だったら休むのか?」と問いかけられて。そこで「休まない」と答えて。
その時の経験があって、それが今の私に生きているのかなと思います。だから本当に逃げ癖をつけないことが、私には大事で。逃げたことは一度もないと胸を張って言えますし、ずっとゴルフと向き合えているんじゃないかと、そこは自信を持っています。
細見:そこはやっぱりプロとしての姿勢に通じるところなんでしょうね。
島田:仕事でもつまづく瞬間はたくさんありますよね。そこで逃げてしまうと、結局また同じ困難が襲ってくる。とにかく一度乗り越えないといけない瞬間はあると思います。
細見:やっぱり壁にぶつかる瞬間っていうのかな、成長が止まったように見える瞬間はあるけれど、そこで努力をやめてしまうと、次のステージに移れない。
金田:そうなんですよね。
努力は必ず報われるってよく言われるじゃないですか。でも私はそれを綺麗事だと思っていて、努力は報われないことがほとんどだけど、無駄な努力はないと思います。
その時に上手くいかなくても、また次のステージでもっと大きな壁があるから。そこを乗り越えるための準備だと思うようにしています。だからやっぱり努力し続けることは大切です。
細見:今のフィールドで努力をして、でも花が咲くのはそこのフィールドではないかもしれない。
金田:そうなんです。私はいつも違うところで努力が実を結んでいる。
細見:いろいろなところで花が咲く、ということが絶対にあります。
細見:そのことをこれを見ている若い方たちが、どこか頭の片隅に置いてもらえたら嬉しいですね。
広がる女性活躍の場
細見:近年、ファミリーマートに入社する新入社員の男女比率は、だいたい半々になっています。中でも女性が活躍する職場が非常に広がってきています。
細見:社会的に見ても、女性活躍を後押しする機運は非常に高まってきていると思います。
ゴルフ業界について僕はそれほど詳しくありませんが、女子プロのみなさんが活躍する場面というのも、非常に増えていると感じます。そのあたりは金田さんから見てどんな印象をお持ちですか。
金田:そうですね、20年くらい前は、男子プロのツアーのほうが試合数も多かったですし、盛り上がっていたんですが、今はどんどん試合も増えていますし、盛り上がっています。
島田:金田さんとか見ていると本当におしゃれな格好で、私もやりたいなと思います。
金田:今は、ゴルフがおしゃれみたいな感じになってきたのがすごく嬉しくて。
細見:ファミリーマートでも女性が活躍する場面っていうのは、増えてきている印象ですか。
島田:そうですね。優秀な人たちもたくさん入社してくれているので。女性ってワークライフバランスを気にされたり、ご結婚やご出産されるという場面もあるので、そういうライフイベントに対して会社がサポートしてくれる体制も、だいぶ整ってきました。
細見さんはどう思われていらっしゃるんですか、女性の活躍に関して。
細見:僕はもともとファッション業界の出身なので、女性が活躍して当たり前の業界から来ているんです。なので、もっともっとやれたらいいなと思っていますね。
細見:ファッション業界は、男女差、いわゆるダイバーシティが最初に確立された業界だと僕は思っているんですよね。男女で分けられない、性別も関係ない。だからそういう意味からすると、ファミリーマートはまだまだかもしれません。
自由な発想で働いてもらえると、消費者の方に対してももっと面白い提案ができるんじゃないのかなって僕は思っています。
学生のみなさんへメッセージ
細見:ではお二人に対して、今就職活動をしている学生さんたちに向けて、何か応援メッセージのようなものを、ぜひ伺いたいのですが。まず島田さんから。
島田:先ほど金田さんのお話にもありましたけれども、これからもたくさんの困難が起こると思うんですが、やっぱり困難から逃げずに努力を積み重ねていくっていうことが、すごく大事なことなのかなと思っています。
また、細見さんがおっしゃっていたように、自分の思わないところで効果が出たりすることもあるので、努力を積み重ねて欲しいと思います。そして仕事もプライベートも、チャレンジがあったほうが私は楽しいんじゃないかと思っています。
金田:そうですね、本当に逃げないこと、ですね。
さっきも話したのですが、努力をしても結果が報われることって、ほんの一部だと思っていて。
何が正解か、何が不正解かというものないですし、今はいろいろなことに挑戦できる時期だと思うので、恐れずに、楽しんで。
すぐに結果が出なくても、頑張ってていれば必ず見てくれている人もいると思いますし、いつか何かの役に立つ時が必ず来ると思うので。頑張るって言ったらなんだかシンプルですが、ずっと信念を持って、ブラさずに頑張って欲しいなと思います。
細見:では最後に僕から。
今就職活動されている方は、コロナ禍の非常に厳しい時期に学生時代を過ごされました。その苦労というのを、自信という言葉に読み替えて欲しいと思います。
この社会には、みなさんが活躍する非常に大きい場があります。このファミリーマートも同じです。
ファミリーマートは日本全国に約1万6000店、海外も含めますと約2万4000店の店舗を展開しています。そしてそれはリアルの店舗に留まらず、このデジタル空間の中にもお客さまとの接点を求めることができ、活躍の場が広がっています。
そしてこのデジタルという世界は、みなさんが最も得意とする分野でもあります。
ぜひみなさんの今までやってきた生活の中の知恵を社会への貢献というものに変えていっていただきたいと思います。
我々ファミリーマートも、この両手を広げてみなさんを待っております。ぜひファミリーマートに来て活躍していただきたいと思います。よろしくお願いします。
今日はお二人、どうもありがとうございました。