コンビニエンスウェア開発に挑戦した2人の写真

SPECIAL挑戦者インタビュー 1

コンビニの常識を変えた
コンビニエンスウェア開発

「コンビニエンスウェア
(Convenience Wear)」は、
ファミリーマートが2021年3月から
全国展開を開始した
オリジナルのアパレルブランド。
「いい素材、いい技術、いいデザイン。」を
コンセプトに、日常を豊かにする衣料品を
展開しています。
発売以来、急成長を続ける
コンビニエンスウェアが、
変わらずに大切にしていることとは。

CHALLENGER
PROFILE

  • 須貝 健彦
    名前
    須貝 健彦
    入社年
    2021年
    所属部署
    ライフスタイル本部 CW・雑貨部 CW・コスメグループ

    前職のアパレルメーカーでは婦人服の商品企画を担当。2021年の中途入社後はコンビニエンスウェアの商品開発に携わり、現在はチームリーダーを務める。

  • 友定 裕美
    名前
    友定 裕美
    入社年
    2016年
    所属部署
    ライフスタイル本部 CW・雑貨部 CW・コスメグループ

    入社後約2年間の店舗勤務を経験した後、日用品や化粧品などの商品開発関連業務を担当。2024年より現職にて、婦人衣料やタオルの商品開発から商品登録、物流関連などのバックオフィス業務まで携わる。

※掲載内容はすべて2026年10月時点の情報です。
※地域・店舗によっては、
一部商品を取り扱っていない場合がございます。

1 プロジェクト背景「緊急需要」から
「目的買い」へ

インタビュアー

コンビニエンスウェア事業が立ち上がった背景と、お二人の現在の仕事内容について教えてください。

  • 須貝

    以前からファミリーマートではTシャツや下着などの衣料品を販売していましたが、これは急な出張や突然の雨で着替えることになった際の「緊急需要」として買われることがほとんどでした。「やむを得ず買うもの」である衣料品を、「ほしいと思って買いに行くもの」にすることで、新たな市場を開拓できるのではないか。そう考え、「コンビニで服を買う文化をつくる」というミッションを掲げたのが、本事業のスタートでした。

  • 単にTシャツをアップデートしただけでは、「文化をつくる」ことになりません。長期的な視点でミッションを実現するには、トップクリエイターの方々とのブランディングが不可欠だと考えました。そこで、世界で活躍するデザイナーである落合宏理氏と共同開発のもと、「コンビニエンスウェア」というオリジナルブランドが立ち上がりました。

    友定
  • 須貝

    とはいえ、私も友定さんも、事業が立ち上がった後からメンバーとして加わったんですよね。

  • 須貝さんはアパレルメーカーから転職されたんですよね。どうしてファミリーマートに?

    友定
  • 須貝

    ある日、近所のファミリーマートで、大手飲料メーカーとコラボしたタオルハンカチを見かけたんです。仕事上、簡単にコラボできる相手ではないことは知っていたので、驚きました。全国に店舗を持つコンビニとトップクリエイターが組むとこんなことができるんだと可能性を感じたのが中途入社を決意したきっかけです。その時から現在まで、コンビニエンスウェア全般に携わっています。友定さんは新卒入社でしたよね?

  • はい。私は新卒で入社し、まずは店舗勤務を経験しました。その後、商品開発の関連部署で日用品や化粧品などを担当してきました。2024年に今の部署に異動して、現在は婦人衣料やタオルの企画のほか、バックオフィス業務も担当しています。

    友定
2人で机を挟んで話をしている 机の上に商品を並べ話をしている2人 ファミマの靴下を持っている手元

2 直面した課題挑戦の積み重ねで、
新たな市場を拓く

インタビュアー

コンビニエンスウェア事業の中で、直面した壁はありますか。
また、その壁をどのように乗り越えましたか。

  • 須貝

    やはり、立ち上げから軌道に乗るまでが大きな壁だったと思います。立ち上げ当初はインナーやタオルを中心に、「いい素材、いい技術、いいデザイン。」のブランドコンセプトに則って商品を企画していきました。ただ、おむすびやホットスナックに比べると、衣料品はあまり注目される売り場ではなかったので、本当にうまくいくのか、という疑問の声もありました。

  • 全国展開に先駆け、2020年に関西で試験販売を行いました。最低限の品揃えで、棚も1台分でしたが、それでも大きな成果が出たんです。これを踏まえて、2021年3月に全国約1万6,000店舗での販売がスタートしました。ファミマカラーのラインソックスがSNSで話題になり、デザインだけでなく、品質についても多くの方に評価いただいて、そこから徐々にラインアップを増やしていきました。

    友定
  • 須貝

    商品によっては想像以上に売れ行きが良く完売してしまい、十分に供給できなかったこともありました。前例がないので、やってみないとわからないことも多いのですが、まずは挑戦してみる。そこで得た気づきを踏まえて、在庫スペースの拡大や売り場の改善といった修正を行い、「ショートパンツが売れるならボトムスも売れるのでは」と次の挑戦につなげていく。こうした日々の積み重ねで、徐々に壁を乗り越えています。

  • 落合氏とのコミュニケーションも非常に大きいと感じています。商品企画だけでなく、パッケージデザインや店頭での見え方に至るまで、コンビニエンスウェアに関するものはすべて監修していただいていますし、お客さまの反応や売上の推移まで細かく気にしてくださっています。

    友定
  • 須貝

    関西での試験販売では、落合氏も実際に50店舗ほどを訪れて、お客さまや加盟店の方々の声を参考にしながら商品をブラッシュアップしていったそうです。落合氏との毎週の打ち合わせでは「どうすればコンビニエンスウェアが多くのお客さまに愛されるブランドになるか」という観点でディスカッションをしています。サンプルが完成したあとも納得できる品質になるまで何度も修正を重ねています。こうした妥協しないものづくりが、お客さまに少しずつ届いていると感じています。

2人でマネキンに着せたウェアをチェックしている マネキンに着せたウェアをチェックしている須貝にピントが合っている写真 マネキンに着せたウェアをチェックする友定

3 印象に残った瞬間自分の仕事が
「ファミリーマート史」に
残る日

インタビュアー

コンビニエンスウェアに関わる中で、
最も印象に残っている出来事を教えてください。

  • 自分が深く携わった商品は、やはり思い出深いですね。著名なフラワー・アーティストとのコラボレーションで、母の日や父の日のプレゼントを想定した今治タオルハンカチを企画しました。先方が大切にされてきた、ブランドイメージを絶対に傷つけてはいけません。これまでの取り組みに加え、お求めやすい価格帯で新たな顧客層にアプローチできること、お子さんが親御さんにプレゼントしやすいことなどを丁寧に説明し進めていきました。

    友定
  • 須貝

    フラワー・アーティストの方に実際に工場に来ていただいて、タオルを織っているところを見ていただきましたよね。

  • そうでしたね。柄をプリントするのではなく、糸1本1本で花を表現していることに、すごく感動していらっしゃいました。街中で自分が開発に携わったタオルを使っている方を見かけた時は嬉しかったですね。

    友定
  • 須貝

    わかります。もう「コンビニエンスウェアの目」になってしまっているので、ソックスを履いている人は一瞬で見つけます(笑)。最近は腕時計などのアイテムも着用してくれている方が増えていますね。

  • 身につけたり、持ち歩いている方は、「これがほしい」と思って買っていただいたと思うので、見かける機会が多いことはやりがいにつながっていますね。須貝さんは、どんなことが印象に残っていますか?

    友定
  • 須貝

    FUJI ROCK FESTIVALに、コンビニエンスウェアのブースを出店したことですね。もともと、落合氏がブランド立ち上げ前に「やりたいことリスト」の一つに挙げていたものなんです。2023年に初めて出店した時は売れるのか半信半疑でしたが、ふたを開けてみれば非常に多くの方に手に取っていただき、今では開催を重ねるごとに売上が伸びています。コンビニエンスウェアが一つの文化になっている、というと大げさですが、会場での認知度が高まっていると感じますね。

  • 2023年といえば、国立代々木競技場第二体育館で開催した「ファミフェス」でのファッションショーもありましたよね。

    友定
  • 須貝

    あれも印象深いですね。アパレル出身ですけど、まさかファッションショーに関われるとは思っていなくて。1年ほど、日常業務と並行して準備をしていたので、当日のリハーサルで実際にショーが形になったのを見た時は感動しました。「コンビニ業界初のファッションショー」として海外メディアにも紹介いただき、ファミリーマート史に残る仕事ができたと自負しています。

屋外で2人ガラスフェンスにもたれながら話をしている様子 パッケージに入った商品が店頭に並んでいる ガラスフェンス越しに2人が話している様子

4 今後の展望コンビニエンスウェアを
世界中で愛される
ブランドに

インタビュアー

コンビニエンスウェア事業に携わる中で得た学びや教訓を教えてください。

  • 須貝

    コンビニエンスウェアがここまで認知されたのは、落合宏理氏というトップクリエイターとの共創によるところが大きいと思っています。2026年7月に麻布にオープンした旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」も、トップクリエイターたちとの取り組みによるもので、オープン初日の売上はファミリーマート史上最高額を記録しました。何か新しいことを始める時、過去の事例や数字を根拠として積み上げ、可否の判断などを行うことはもちろん必要です。しかし、そこにクリエイターの力が加わることで、想像をはるかに超える成果が生まれることを日々実感しています。

  • 落合氏を含め、コンビニエンスウェアに関わるすべての人が、本気で「コンビニで服を買う文化をつくる」ことを目標としていますよね。このチームに加わってから、改めて仕事の楽しさ、最後まで諦めないことの大切さを学びました。

    友定
  • 須貝

    「文化をつくる」という高い目標があるからこそ、達成した時の景色を見たいという思いで、日々の仕事に熱中できているのかもしれません。

  • そうですね。地元に帰ると、コンビニエンスウェアの認知がまだまだ広がっていないと感じることもあるんです。トータルコーディネートができるほどの品揃えがあり、品質にもデザインにもこだわっていることを、もっと伝えていきたいですね。

    友定
  • 須貝

    知り合いが教えてくれたんですが、パリのカフェで見かけたおしゃれな女性が、ファミリーマートのラインソックスを履いていたらしいんです。

  • すごいですね! 私たちがつくった商品は国境も超えているんですね。

    友定
  • 須貝

    最近では、インバウンドのお客さまが「お土産」として買っている場面もよく見かけます。日本以外にも、コンビニエンスウェアの良さが認められていることを嬉しく思います。現在は台湾でも展開をしていますが、今後は他の国にも広げていき、日本発のコンビニアパレルブランドとして世界中で愛される存在に育てていきたいと考えています。

「ファミマ!!」の店舗を背景に、2人がガラスフェンスにもたれながら和やかに話している様子