国内店舗数は約16300店で、全店売上高は年間約3兆円となる株式会社ファミリーマート。そんなファミリーマートの商品本部 商品企画部内にある「商品データのマーケティングを行うチーム」とは、日々どんな業務を行っているチームなのか? 同チームでデータ分析などを担当している阿部大地と石黒楓が、日本最大級の企業インタビューコミュニティ『インタツアー』を通じてインタビューに来てくれた大学生に、「具体的な仕事内容とチームの目標」について語らせていただきました。

 目次

  1. すべての業務の根底にある「データ」を通じてお客様のニーズや世の中の動きを把握しすべてのマーケティングに活かしていく仕事
  2. 最初に立てた「仮説」が崩壊することもしばしば
    でも、だからこそマーケターとして成長できる
  3. お客さまから直接いただく肉声も
    データ分析を行ううえでは重要なソース

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すべての業務の根底にある「データ」を通じてお客様のニーズや世の中の動きを把握しすべてのマーケティングに活かしていく仕事

―本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、ファミリーマートにおける商品データマーケティングの具体的な仕事内容を教えてください。

阿部:はい。我々が日々行っている仕事は主に3つあります。一つ目は「商品戦略を立てる」ということ。中長期や年間単位での、ファミリーマート商品に関する商品の方針を決めます。二つめは「商品に関わるマーケティング」。これは顧客ニーズに合わせて、週ごとや商品ごとの計画を立てるというものです。そして三つめは「組織連携業務」です。営業部や商品開発部門、あるいはプロモーションを担当している部門など、ファミリーマート全体の関連部署との連携を図る業務です。

これらは一見、「データ」とは関係ない仕事と思われるかもしれません。しかし、世の中のほぼすべての業務の根底にあるのは「データ」という名のファクトです。そのファクトに基づいてお客さまのニーズや世の中の動きを把握し、マーケティングをしていくことこそが、ファミリーマートにおける商品データのマーケティングを行うチームの業務内容なのです。

―そう言われてみると確かに「データ」というのは、どんな種類の仕事であっても、それをベースに考えるべきものなのかもしれません。商品データのマーケティングを行うチームに求められているより具体的な役割と、チームとしての目標をお教えください。

阿部:端的に申しますと、データ分析からお客さまのニーズを把握し、それをファミリーマート全体の商品開発や価格設定などに活かしていくというのが我々の役割です。商品を実際に開発する前の段階で、お客さまが求めているニーズやウォンツをデータから把握し、それを商品に反映させることができれば、その商品は確実にお客さまに関心を持っていただけて、そして買って・食べて・ご満足いただける結果になります。

そういった流れを作ることが我々の目標ですが、とはいえそう簡単でもないのが現実です。さまざまなデータから仮説を立てますが、嗜好や行動はお客さまごとに違いますし、同じ1人のお客さまであっても、オケージョンやシーンによって購買行動は変わってきます。そのため毎日のように試行錯誤を繰り返しているわけですが、だからこそ毎日発見がありますし、自分自身も成長できる「飽きない仕事」だといえるのでしょう。

最初に立てた「仮説」が崩壊することもしばしば でも、だからこそマーケターとして成長できる

―次に石黒さんにお尋ねします。商品データマーケティングのチームが関わった代表的な事例と、その際に感じたやりがいや達成感について教えてください。

石黒:やりがいと達成感を大いに感じることができたのは、昨年(2023年)8月にファミリーマートが先行して実施した「コーヒーの価格改定」において、そもそも実行するべきなのか? という重要な判断をするため、大規模な消費者調査を実施したことです。

コーヒーの価格改定を実施すると、果たしてお客さまの離反が発生するのかどうか。価格許容度はいかほどだろうか――ということを徹底的に調査し、そしてもちろん大手コンビニ3社の価格も、さまざまな角度から比較検討しました。レギュラーコーヒーという特にリピーターが多い商材の価格改定は、正直躊躇されるものではありました。しかし詳細なデータ分析を重ねることで、最終的なアクションまで持っていけたことは嬉しかったですし、「やりきった!」という達成感も感じられた事例でした。

―ありがとうございます。私もコンビニのコーヒーが大好きですので、今後はファミリーマートの店舗でコーヒーを買うたびに「……この裏側では、さまざまな葛藤や試行錯誤があったのだなぁ」と、しみじみしたいと思います(笑)。そして次の質問ですが、やりがいや達成感とは逆に「大変だなぁ」と感じた仕事があれば、そちらについても教えてください。

石黒:私が「大変だ」と感じる仕事は、大きく分けて二つあります。一つは、商品開発者が欲しいアウトプットを出すために、社内のマーケティングリサーチ部門とこれから行うアンケート調査の内容を詰めるときです。商品開発者とリサーチ部隊との間に立って、ときには異なることも多い両者の考え方をすり合わせ、調整していくのは、かなり頭と神経を使う作業です。

もう一つは、分析前の「仮説」が途中で崩れてしまったときですね。仮説が崩れるたびに分析の切り口を変えなければいけませんので、正直、投げ出してしまいたくなる瞬間もあります(笑)。しかしその都度「……これが自分の成長につながっているんだ」と思うようにして、なんとか乗り切っています。

お客さまから直接いただく肉声もデータ分析を行ううえでは重要なソース

―石黒さんの奮闘ぶりが目に浮かぶご回答、ありがとうございます。データ分析の仕事において、例えばですが「消費者アンケート」のような生のデータを、データソースとして分析に生かすこともあるのでしょうか?

石黒:もちろんあります。というのも、例えば販売実績データからはきわめて詳細な数字を把握できるのですが、お客さまが何を考え、どのような感情でその商品を購入したのかということまでは見えませんし、知ることもできません。そのため生の調査は常に行っています。例えばですが「おむすびに求める価値」と「お弁当に求める価値」は違っている可能性がありますし、同じ商材に対しても、男性と女性とでは求める価値が異なっている場合もあるはずです。だからこそお客さまのダイレクトでリアルな声は非常に重要ですし、そういった情報は、商品展開を考える際の大きな材料になっています。

―ありがとうございます。「商品データマーケティング」という仕事の内容を知る機会はこれまでほとんどなかったのですが、ただ分析をするだけで終わるわけではなく、その分析を商品開発や、営業などさまざまの分野に応用されていて、非常にやりがいのある仕事であることがイメージできました。
こうして、お仕事の内容について具体的なお話を伺えると、進むべき道がまだ見えていない中での大きなきっかけやヒントになると実感いたしました。
本日を経て「データマーケティングに携わる」というのも有力な選択肢の一つとして、今後の就活を進めていきたいと思います。本日はお忙しいなかご丁寧に対応いただき、誠にありがとうございました!


学生さんたちとの詳細なやり取り、いかがでしたでしょうか? 今回はデータマーケティングの仕事について、お話させていただきました。これを機に、全国のファミリーマート店舗に加えて「株式会社ファミリーマート」にもご興味を持っていただけたらうれしいです。

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編集:ファミリーマート採用チーム